猿谷賢三先輩からのメッセージ
高専生の皆さんと一緒に未来を考える
東日本旅客鉄道株式会社
猿谷 賢三
群馬工業高等専門学校 土木工学科 出身
社会インフラのメンテナンスは、膨大かつ多様な設備をいかに安全に効率的にオペレーションするかが重要となります。さらに、大規模災害への的確な対応、構造物の老朽化対策、新技術導入による生産性向上などの取組みが必要です。
そのため、積極的な若手技術者の活用、新しいメンテナンス技術としてのDXや5Gの活用、AIによる分析管理、スマートコンストラクション、計画から設計・施工管理の一元化などが求められていると思います。
このような背景のもと、新しい発想と幅広い専門知識や応用力を持った技術者が必要であり、集中的な技術教育でイノベーションの素養を培った高専生の皆さんに期待と注目が集まっています。
鉄道事業においては、鉄道輸送の安全性と安定性の向上、更なる輸送サービスの改善という社会的使命の完遂が求められます。一方、ポストコロナ社会における不可逆的な構造変化など急激な経営環境の変化への対応が急務となっており、業務の変革のスピードアップの実現により、サスティナブルな企業を目指していかなければなりません。
JR東日本では、ESG経営の実践と成長・イノベーション戦略の再構築に取り組んでいます。具体的には、MaaS・デジタル技術による快適な旅の提案、チケットレス化、5Gやロボット技術の導入、スマートメンテナンスの加速などの実現をめざしています。
当社でも高専卒のOBが多数活躍していますが、その中でも技術的な開発や設計を実践できるプロジェクトリーダーとなり、鉄道事業の根幹を支える役割を担っています。
高専生の皆さんには、未来を一緒に考え、意識を高く、夢を描き、自らが変革ストーリーの主人公となって、時代の変化を捉えた技術革新を実現していくことを期待しています。