渡辺隆史先輩からのメッセージ

社会インフラの変革~チャレンジャーのみなさんへ

東日本旅客鉄道株式会社
渡辺 隆史

群馬工業高等専門学校 土木工学科 出身

高専生チャレンジャーのみなさんこんにちは、私は1992年に高専を卒業し、現在JR東日本で鉄道設備メンテナンスのマネジメントを担当している渡辺と申します。
高専在学中は土木工学を学び、「日本の鉄道をもっと便利にしていきたい!」という漠然とした夢からJR東日本の門を叩き、これまで「保線」という列車運行を支える軌道構造のメンテナンス業務を中心に取り組み、少しずつですが夢を実現させてきました。
鉄道は旅客移動や物流を通じ社会基盤としてはなくてはならない存在であります。もっと掘り下げると鉄道は通勤、通学という日々の流動だけでなく、旅行や帰省、また人生の転機でもある就職や進学、結婚…等々の様々な大切な場面で利用者一人一人の人生を一緒に支えながら目的地まで安全に届ける使命を帯びた役割を担っているのだと感じております。
その中でも設備を安全・安心な状態を維持していくためのメンテナンス業務は大変重要な役割を担っており責任の大きさを日々痛感しますが、私はこの仕事にやりがいと誇りを持っております。一方で世代交代や少子高齢化に伴う今後の労働力不足等の課題を抱えており、これまでも機械化、システム化等を進めて参りましたが、更なる効率的な業務展開が今後、必要不可欠な状況となっております。
高専は普通の高校生では経験出来ない5年間という特別な期間を、枠にはまらない自由闊達な校風と環境の中で学んできた思い出があります。卒業から30年近く立ちますが、現在でもこの感じは変わらないものなのではと思います。
チャレンジャーのみなさん、是非、この機会に社会インフラマネジメントの現状や課題を学び、高専生の特徴でもある「枠にとらわれない斬新な発想」で今回のインフラテクコンを通じたアイデアや提言を楽しみにしております。